テキストサイズ

Pour mon cher -涙の先に-

第26章 揺れ動く

黒い俺は黒いまま彼女を好きに抱いた。


そこには当然、愛もない。

優しさもない。

温もりさえもない。



あるのは



苛立ちと虚しさと…哀しさ。






行為を終え彼女の顔をチラッと見る。




こんな事されて冷めたハズ。


俺の事なんて、「最低」と罵るはず。


だから言わせてあげる。


「俺の事、嫌いになった?」


ほら。言えよ。

最低って罵れよ。




「…好きですよ。」




は?



ストーリーメニュー

TOPTOPへ