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Pour mon cher -涙の先に-

第26章 揺れ動く

俺を包み込んでくれる君に最低の俺は、最低の言葉を投げかける。




「何?ヤッたら自分のモノ?」




そう言ってでも、俺の事好きだという彼女の気持ちは絶対薄っぺらい物なんだ!と


どうせすぐ消えるんだから


と、この考えを正当化させたかったんだ。



自分自身が楽になるために。


自分自身が報われたいために。




でも、彼女から出る言葉は


「嫌い」でも「最低」でもなく



「じゃぁ、また連絡しますね」


と、泣きそうな顔を必死に我慢した笑顔。


だった。





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