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Pour mon cher -涙の先に-

第39章 想い Ⅱ

でも‥‥


そんな感情を消してくれるくらい彼女はとても優しくて。


独占欲に駆られたキスだったけど、唇を離す時には何とも言えない


言葉に出来ない幸福感に包まれてて、すっかり猛司の事なんか頭になくて。



恥ずかしそうに、顔真っ赤にしながら涙でぐしゃぐしゃな笑顔を向ける彼女にすんげードキドキして



彼女をまた自分に引き寄せぎゅっと抱き締める。




「愛ちゃん‥」


「はい?」


「俺‥もう1回キスしたい」


「はっ?!」


「ダメ?」


「いい‥ですけど‥‥」




言い終わるのを待たずに俺は彼女にキスをした。



今度は独占欲なんか全くない。



純粋に“好き”だけ。



このキスに願いを込めて‥






‥‥俺を好きになって‥‥‥







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