テキストサイズ

Pour mon cher -涙の先に-

第40章 体育祭

速まる鼓動を落ち着かせつつ、ゆっくり後ろを振り返る。



猛司はニヤニヤしながら




「途中、コケたりして抜かれても、ドジ踏んでも転がっても・・・」



い、いや・・・あの・・・・?



「そんなにドン臭い女じゃありませんっ!」



「あれ?そう?」



なんて笑いながら言う猛司の顔は意地悪モードになってて。




思わず2人で顔見合わせて、「プッ」と笑う。




何だか



これも不思議・・・。



まさかこんな感じでまた笑い合える日が来るなんて思ってなかったから。




それだけ私の中で大丈夫になって来てるって事・・なのかな?



「頑張ろうな!」


拳を差し出して来た猛司に


「はい!」


拳を当ててニッと笑った。




大丈夫。


私、“普通”だよね?






ストーリーメニュー

TOPTOPへ