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Pour mon cher -涙の先に-

第40章 体育祭

リレーは丁度ガリ勉君にバトンが渡って。


本当に彼はいつもの彼じゃないくらいカッコよく見えて、みんなの声援の中3位から2位まで上げて




「水守!行けっ!!!」



私にバトンが渡った。



走りながら、さっきの猛司の言葉が頭の中を横切る。




“俺を目がけて走れ”




ちょっと緊張してたけどその言葉で少し気が楽になって。



周りの声援も不思議と耳に入って来なくて、無音のまま。


周りを見ずにただ猛司のいる所に向かって一生懸命走る。




最後のコーナーを曲がった先には、優しく微笑む猛司の姿が飛び込んで来て。



そこからはラストスパート。



とにかく走って猛司の手にバトンを渡した。




ゼーゼー肩で息を切ってる私に



「お疲れさん」


とガリ勉君が声を掛けて来て。



「1位2位同時着だったぜ?
流石だなー水守」



ニカッと笑うガリ勉君。













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