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Pour mon cher -涙の先に-

第43章 夏祭りの夜

「あの?いつまで手を‥‥」


「んー?」




出た。

お得意の、“んー?”。



「手をどけませんか?」


「そんなに祭り見たいの?」



いや‥そりゃ祭りも見たいですけども‥


そうじゃなくて。



「祭りというか、世間が見たいです!」


「プッ!何だよ、“世間”って。」



クスクス笑いながらようやく手を離してくれて、さっきまで広がってた祭りの風景が瞳に映り込む。



「相変わらず面白いのな」



て後ろで笑う猛司の顔は相変わらず優しく綺麗な笑顔で。




ドクドク速まってた鼓動が一気にバクバク煩く響く。









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