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Pour mon cher -涙の先に-

第54章 打ち明けられる想い

「お前、愛ちゃんの事‥」


きっとこの勘は外れてないはず。


さっきの彼女を眺めてる猛司の横顔を俺は見てたから。



だから、俺は核心に触れてみた。



猛司は少しの間、黙って俺の目を見て、そしてふっと笑って




「好きだよ。彼女の事。



だけど彼女を幸せに出来るのはお前だから」




そう言って軽く俺の肩をポンと叩いて




「お前だから安心だよ。」




クシャっと笑って教室に猛司は戻って行った。



この時、何となくだけど分かったんだ。



猛司が突然県外大学を受験する理由。



それは



彼女がいるこの街から離れようと思ったんじゃないかって‥。



なんとなくだけど、そんな気がしたんだ。







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