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Pour mon cher -涙の先に-

第8章 雨模様は涙色

「じゃぁ、止めないから。」


再び唇を重ね、耳、首筋、鎖骨とあらゆる場所にキスを落とす。


あの哀しそうな目は何なんだろう・・。


なんて考えてたけど全身余す所なく愛撫されていくうちに、何も考えられなくなって・・。



ううん。



何も考えたくなくなって先輩に身を委ねる。



考えてしまったら・・理解してしまうから。



甘い時間なんかじゃない・・て事。



でも、そんな事考えなくても肌は正直で。



優しさをあまり感じないキス。


優しさをあまり感じない愛撫。


愛を全然感じない行為。




それらを全身で感じながら委ねる時間は最初から分かってたけど・・


それでも私には少し哀しい時間でしかなくて。



だけど、それを考えたくなくて私は、ただただ、先輩との行為に集中した。



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