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Pour mon cher -涙の先に-

第8章 雨模様は涙色

――ホテルを出ると、入る前の小雨から変わって結構なドシャ降りに変わっていた。



「行こうか?」


とニッコリ微笑んで傘を差し出す先輩。


でも。


どうしてもさっきの先輩の発言が頭から離れず今のまま一緒にいても私、絶対上手く笑えない。



「重盛先輩?」


「んー?」


「フツーにメールとかしてもいいですか?」


「ん?いいよ?だから教えたんでしょ?」



と言って優しく微笑む。



「先輩の彼女でいていいですか?」


「プッ!変なの。彼女でしょ?」


「それが聞けたから大丈夫です。ありがとうございました!」



ペコッと1回頭を下げて、私は雨の中その場を走り去った。



後ろから先輩の


「おいっ!!!!」


って声がしたけど振り返る事なく走った。




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