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Pour mon cher -涙の先に-

第8章 雨模様は涙色

「そんな事っっ!!」


先輩は私の腕を解き口角を上げて



「ヤッたからって早速彼女面?」


って言うけど・・私、彼女じゃないの?


「彼女ですよね?」


「そうだね。彼女だけど彼女気取りしないで?」


そういうと自分の鞄を持って“出ようか”とだけ言って部屋から出て行った。



私も置いていかれないように部屋から出るけど、心はまだ部屋の中に置いてけぼり状態で。



“ヤッたからって・・・・”


って言葉が頭をぐるぐる駆け巡る。



私は先輩を心配する事さえもしちゃダメなの・・?



全然自分に向いてない事なんて1番良く分かってるのに。


そんななのに自分のモノ扱いなんてするわけないのに。


ってか、“モノ”って何。









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