
S×強気で恋になる
第76章 粉雪
「純平。これはどーゆーことかな?」
ばさっと住宅情報誌を投げられて
俺は慌てていた
「いや、ちが、これは・・・」
「嘘ついたら殺す。」
「っ、これ、は・・・・えっと、・・・」
「一人暮らししたいってか?ここ出て?同居解消したいんだ」
「え?!いや、・・・一人暮らし・・・またしてみてーなーって、願望?!願望だよ、別に出て行こうとか思ってねーし!!」
ただ物件情報誌を街でもらったから
ペラペラっと見てただけだし
そしたら
なんつーか
俺もちゃんと大人の男やってさ、
一人暮らししてさ、
そしたらもっと大人な付き合いができるかな?って
身体求められる回数減るかな?
なーんて淡い期待をしただけで
そんなことを悶々と考えてると
真一が俺の頭を撫でた
「したら?してーなら、してもいいけど?」
「・・・はぁ!!??」
「どっちだよ。してーのか?!したくねーのか?!」
「・・・真一はそれでいい?」
「夜泣いたって知らねーからな。その代わり物件は俺が見つける。それが条件」
「・・・・・・なんか、わかんねーけど、・・」
「嬉しい?お前の嬉しそうな顔見ると、無性に監禁したくなるね。」
「っ、るせ。・・・朝飯食わねーと時間が!!」
そう言ってバタバタリビングにいく
純平の後ろ姿を見て
俺はため息をついていた
虐待されたことも
小鳥遊のことも
輪姦されたことも
きっとあいつは忘れてない
忘れるはずがないし
あいつは思い出さないようにしてるだけだ
それを和らげれると思ってたのに
あいつ一人暮らししたいなんて
バカなやつ・・・
夜泣くし
料理できねーし
寂しがり屋なくせに
まあ、面白そうだからいっか
一人暮らしする意味ねーくらい
犯してやるか
ドキドキ一人暮らしキャンペーンだな
マンネリ化してきたから
刺激があっていいかもな
この病院の裏にマンションあったな
そこ借りてやるか
っーか一人暮らししても
なんも変わんねーっーのに
可愛いやつ
あんな嬉しそうな顔するとは
思わなかったな
イラついたら
即効この家に出戻りさせてやるからな
そう思いながら、純平を追いかけて
リビングに戻った
