S×強気で恋になる
第45章 残業
ジリリリリリー
あ、定時のベル・・・
頭からキスが離れなくて、俺今日なんもやってねぇ。
っーか俺の仕事、みんなしてくれて
まじ迷惑かけてる・・・
甘えらんねーよな
告白されても。なんも返せねーのにさ
はぁ・・・
ため息をつきながら廊下を歩く
「横山君。一丁前にため息なんかつくな。君の部所はもう全員帰宅か?」
こいつうぜーな
会うたんびに、チクチクチクチク
んなに俺が嫌いか
っーか、おまえ俺の部長じゃねーだろ
「・・・すみまさん。僕で最後です。」
「そうか。じゃあ、君は残業だ。こっちにきなさい。」
グッと左手をもたれ、ついてこいと指示される
えー・・・
これ残業手当でんの?
岡崎が迎え来てるのに・・・
ガチャっと使ってない部屋に入れられる
パチッと電気をつけると資料が山積みになっていた
「これ、全部コピー500部。で、そのあと番号順にホッチキス左上にとめといて。明日までに頼むよ。あぁ、その腕じゃコピーも無理か。」
っ!!ムカつく・・・
「明日までには無理かもしれませんが、できる限りやってみます。」
「さすが、甘やかされてることあるね。無理かもしれない?ふざけるな。お前に仕事をやってんだ。死んでもやれ。じゃーな。」
パチッと廊下の電気を消され
扉が閉められる
・・・・・・。
くそ野郎・・・
ゾクッと背中が震えるのを感じる
軽く深呼吸を繰り返す
大丈夫、大丈夫
閉じ込められたわけではない
仕事だ
やるか
片手で出来るかな、ホッチキス・・・
小鳥遊に連絡するか・・・?
あ、あいつデートか・・・
やるしかねぇ