S×強気で恋になる
第47章 俺の甘え方
「おい、起きろ。着いたぞ。慎吾迎えに行くんだろ?」
「・・・・・・あぁ。」
ガチャっとだるそうに車を降りる
スーツだとより長身に見えるな
後姿もイケメンだな・・・
にしても、なんなんだあの態度
俺のこと好きなんだよな?
俺たち、本当に付き合ってんのか?
なんか俺したか?
あ、慎吾と手繋いで歩いてる
・・・純平笑ってるし
嫉妬すんな、俺!
耐えろ!!
はーっと息をはき、俺も小児病棟にいる気分で顔を柔らかく変えた
「純くん、今日もお兄ちゃんと一緒なの?兄弟だからー?」
・・・こいつこの前適当についた嘘信じてるのか
「あーそーだ。俺は兄貴だからな。ほら、早く乗れ。なんか食いにいくぞ。」
パーっと顔が明るくなる
「やった!純くん、隣乗ってー!」
「いいよ。今日学校でなにしたの?」
「今日はねー、一時間目図工でね、先生と・・・・・・」
「そっか。すごいね。他にはないの?俺に聞いて欲しいことないの?」
「えっと、えーっとね、あ、この前ね、・・・」
すげーな、聞き上手というかなんというか
うまいな、扱いが・・・
なんか慎吾って
酔っ払ったときの純平に少し似てる
聞いて聞いてーって感じが
ケラケラしてるし
すっげー明るいんだけど
変に聞き分けがいいというか
ある意味冷めてるというか
・・・・・・
あ、わかった・・・
純平も俺に話し聞いてほしーんだな・・・
喋りたいことあったのに
俺に何か言いたかったのに
俺がお仕置きとか殺すとか言ったから
黙ったんじゃね・・・?
このカンは当たってる気がする
園長の言ってたこと忘れてたよ
お前でっけーけど、
まだ心はガキなんだよな?
俺が家になるって思ってたのに
ミラー越しに純平をみる
笑ってんじゃねーよ・・・