狼男子の扱い方
第5章 あたしの頭上での行為
「……玲音…いるなら返事してよ」
ドアのそばで
高校生くらいの声がする
……足しかみえないな。
「何で来てんの。
つか勝手に入ってくんなよ」
恐ろしいくらい怖い
玲音の声が、頭上から聞こえる
「っ何でって…玲音に
会いにきた……」
「来んな。帰れ。出てけ」
「……ひど…」
音をたてないように
這ってベッドの端まで進む。
けど
そこで衝撃の一言を
耳にした。
「っ……あたしの!!
ハジメテ奪ったくせにぃ!!!!」
あたしの目は点になる。
─この子……玲音の元カノだ。