狼男子の扱い方
第12章 狼が犬と化した行為
はっとして周りを見渡せば
少し躊躇いがちに女の子がコソコソと
話し合っていたり、
男の子はヒュー♪なんて
野次をとばしていたり。
「…美華、?」
その中でも、
真紀は冷静に
だけど驚いた顔であたしを見つめていた。
「っ真紀、…
「…美華、サボろ?」
ゾクリと体が反応したのは
玲音が耳元でいつもと違う口調で
しかも少し、色気のある声だったから。
「…ね、」
耳にかかる玲音の吐息が
いつも以上に熱い。
…熱い、
そう思った瞬間
玲音の腕に回す力が弱まり、
あたしに全体重がかかる。
「玲音、!?」