夏の秘密
第4章 バイト
中川「じゃあ明日から、よろしく」
夏「はいっ、あっでも一つお願いがある
んですけどここでは働いてる時は私の事
夏じゃなく夏美って読んでください」
中川「えっ、もしかして名前、夏美ちゃ
んだった?」
夏「いえ、でも色々あって…」
中川「わかった、理由は聞かないよ」
夏「すいません…」
バイトの時は
女の格好をする為
もし店でクラスメイトと会っても大丈夫
なように
本名の夏ではなく
偽名の夏美として働く事にした
中川さんは信頼出来る人だが男だと偽り
男子校に通っている事だけは絶対内緒
誰にもバレてはいけない
だから
言えなかった
夏「じゃあ失礼します」
中川「またね」
一礼し
店を出た夏
入れ違うように店に
夏のクラスメイトが入って来た
狭い店内
お互い、相手の存在に気づくと思ったが
夏は女の格好をしていたし彼の方も
よっぽどお腹が空いていたのか
夏に気づく事は
なかった
中川「いらっしゃい」
勇助「大将、A定食一つ、大盛りで」
中川「了解」