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私のH

第10章 9人目

走っていくと体がバイクに慣れたのか、ちょっと余裕が出てきた。

さっきまでうるさいって思ってたマフラーの音でさえも気持ちよくなっていた。

気が付くと山の上にある展望台に来ていた。

他に人影もなく私となおしか居ない。

バイクから降りる時もなおがだっこして下ろしてくれた。

『わぁーキレー。』

景色を見ていると急にほっぺに冷たいものが…。

『きゃっ!』

びっくりして振り返るとなおがジュースを持っていた。

『はい。
りぃーち。これ好きだったよね?』

『覚えてたの?ありがとう。』

それは小さい頃によく飲んでたジュース。

本当は今はあんまり飲まなくなったけど…

覚えていてくれたことがうれしくて、そのことは黙っていた。

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