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乾いた空

第3章 三章






それから
Sとは当分一緒に作業をした。
一年が過ぎた頃、僕はすっかり作業に慣れては1人で全てを任されることとなった。

主人のどんな無茶苦茶な頼みにも顔色変えず何でも捌けるようになっていた。

死臭は相変わらず、常に付きまとう。
レモンが手離せない人間になっていた。

部屋にも車にも自分にもレモンのツンっと鼻をつく、シャープな香りが時には忘れたくなる時もあった。




が、大量の消臭剤とレモンに囲まれた生活が現実。

良くも悪くもない。



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