乾いた空
第4章 四章
!!
電車を降りると向こうの車両からユウキが出て来た。
ユウキも同じ事を考えていたのだろうか……
お互い無駄な事をしているのは解るが、あの出来事で二人の友情に亀裂が入り、更に溝が出来たのは確かだ。
「良い天気だね、
山登りには最高の天気かも。」
ユウキは電車の事には一切触れず、初対面の人のような他愛も無い会話をし始めた。
「そうだね。
良かった、これで思い出が出来るわ。」
私も愛想笑いをしては、以前一緒にアイスクリームを食べたりした楽しい日々の会話も表情も出来なかった。
私達の友情はもう既に終わっている。