乾いた空
第4章 四章
山の天気は解らない。
快晴だと思っていた天気も6合目を過ぎた頃にはうっすらと霧が立ち憚り、空は曇りかけていた。
でもまたすぐに晴れるだろう。
休憩室で休みたかったが、その頃にはルートからかなりずれていた。
それに少し気が付いたのか、
「ねぇ、道間違えてない?」
ユウキが不安な顔で 聞いてきた。
「そうかな?
でも、確かに少しずれたかも……ごめん、戻ってみよう。」
少しズレて戻れば、崖で下は川になっている。
私は計画の通りそのままズレて戻った。
ズレて戻ったら、何故が天気は少し晴れていた。
山の天気は本当に気まぐれなものだわ。
「何か、
まだ少し違うみたいだけど、ここで一度 休憩しようか?」
「……うん。」
ユウキは何かを言いたげに返事をした。
お弁当を広げてはひたすら食べていた。全く楽しい登山では無い。
沈黙が続いた。