 
乾いた空
第4章 四章
ここは何処……?
「ここは山頂だよ。」
朦朧とした意識のなかでハッキリとした男性の声が聞こえる。
山頂?!
ああ、
私は助かってしまったのね……
「あっそ、
私助かってしまったのね。」
聞いたことのある声………
!!
私、裸だわ。
まさか襲われたんじゃ……
もし私を襲ったら……
身体は全く痛く無い……純粋に助けてくれたのね。
でも、死のうとしていたのに、今更裸でも何でも構わないわ。
こんな私を……
「私、
裸ね、温めてくれたの?」
こんな私を助ける人なんていたんだ。
「うん。」
でもこの男性も私と一緒で全く生気が感じ無いわ。
何故かしら……?
「礼は言わないわ。
こっちは死にたいのに勝手に助けたんだから。」
ごめんなさい。
今の私は本当に死にたいの。
彼は動じない私のそんな態度に少し驚きを感じていたような気がした。
 
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