乾いた空
第4章 四章
でも、服が乾いたら、ここを出て行かなくてはならないし、これ以上迷惑はかけられない。
私は彼に乾いたら出て行くと伝えると
「行くところが無いんなら、別に帰る必要無いんじゃない。」
信じられない言葉が、帰ってきた。
一瞬彼が何を考えているのか解らず、もし彼の本当の親切心なら、病気の事を話さないと恩を仇で返してしまうと思い、
「あまり話したくないことだけど……」
「話したくなければ、今話さなくてもいいんじゃない。」
彼にとっては全てが無関心なんだろうけど、無関心なだけあり病気の事など気にも止めないだろう。それに体の関係があるわけでもないし、しかし、"あまり話したくないんだけど"という、反応を恐れるあまり余計な前置きはしなければよかったと後悔した。