乾いた空
第4章 四章
そんな冠鷲の存在を無視するように気休めに鼻歌を歌いながら、彼の傷口を大い隠すように車のなかにあった毛布を更に彼に掛けた。
その時……
「……いや、
喋っているほうがなんだか落ち着くよ。
君に言ってもしょうがない話しだけど……あいにく…君しかいなくてね……聞いてくれるか…い?」
こうなったら、聞くだけでも、彼の話しを聞こう。
「私でよければ……」
私は彼が何を話すのか、もしかしたら、最後の言葉を言われるのが怖くて不安になりつつも気になっていた。
朝の風は炎があるのに凍えるように冷たかった。