背徳の雨
第2章 コワレタ、モノ
今日は従妹の奈美に遊ぼうと誘われた。
近所の河原で走り回り、
花を摘んだり、虫を掴まえたり
ごく普通の小学生がする遊びをした。
今日は暑いから
父からのお小遣いで奈美に
アイスを買ってあげた。
奈美は美味しそうにアイスを頬張り
日が暮れる頃、私達は解散した。
家へ帰ると鬼のような形相をした義母が
リビングの座椅子に座っている。
「…ただいま」
小さな声で体を縮こませながら
二階へ上がろうと階段に足をかけた瞬間
後ろから義母の足音が聞こえてきて
その瞬間の恐怖は未だに忘れられない。
義母は私の髪を掴み、
リビングの冷蔵庫に向かって
力任せに私を放り投げた。
バランスを崩した私は
冷蔵庫の隣の食器棚の角に頭をぶつけ
額から血が流れた。
床にぺたりと座り込んだ私は
目の前にいる佳代を睨み付けた。
「最近えらい反抗的やなぁ」
ニヤニヤと不気味に笑う佳代は
私の前に座り、私の髪を掴んだ。
「おい」
私はあくまで無言だ。
何も言わないし泣かないし
返事もしないと決めたのだ。
怖くても佳代の目をじっと睨み付けた。
「お前、奈美と遊んだろ?」
いつもいつも
よくわからない理由で怒られる。
奈美と遊ぶ事の何がいけないのか
私にはわからない。
それに何故知ってるのかがわからない。
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