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背徳の雨

第2章 コワレタ、モノ



「音羽!」

振り返れば母がいた。

「音羽も小学生かぁ」

私のランドセルを見て言った。
もう小学一年生だ。
母は心なしか嬉しそうに見えた。

「これ食べてきな」

母に母方の祖母の家へ呼ばれ、行くと
祖母は私の為にご飯を用意してくれた。

「いただきます!」

目の前にあった卵焼きに箸を伸ばすと

「袖ちゃんと捲りなさい」

制服に醤油つくよ
祖母は私の制服の袖を捲ろうとする。

「あ、だめ!」

私の体を見られたら暴力がバレてしまう。
止めたけれど遅かった。

「何した、これ」

青あざを見て驚く祖母と母。
何もないよ、と言うけれど
信じてくれなかった。

「何されたんや!」

険しい表情の祖母は
私にしつこく問い詰めたが
私は断固として答えなかった。
言ったら何をされるかわからないから。

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