迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第9章 鍵
翌日
俺が目を覚ますと
やっぱり
マシロはもう
起きていて
何もなかったように
鎧を身にまとっていた
「早くなんか
着てください」
と、クールな目。
そうでしか
照れ隠しの方法を知らない
こども。
仕方なく鎧を身にまとい
俺は
簡単な朝飯を作った
今日から
マシロと
毎日一緒に出勤だ
だいたい
神島さんは俺たちより
出勤時間は遅いから
そのへんは
なんの問題もなかった
「さ、行きますよ?」
「おぅ」
「あ、ユウヤさん」
「ん?」
「今日・・・出先から
直帰ですよね?」
「あぁそーだな」
「じゃ・・・これ」
ぶっきらぼうに
渡されたのは
ストラップも
何もついていない
この部屋の
合鍵だった
ニヤッと
笑って
マシロの目をみると
マシロは
プイっと
顔をそむけて
「仕方ないので
渡しておきます」
とだけ言って
先に玄関を
出て行ってしまった
「お、おい
待てって
待てよマシロ~~
一緒に
行こうぜ
マシロ~~~」