迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第11章 肉体の向こう側
「母が…
母が
塚本さんに会う時の
あの
雰囲気が
好きになれませんでした」
マシロは
ひとり言のように
話しをはじめた
塚本は
マシロの父親
ということは
母親は
塚本の愛人。
「女性独特の
あの雰囲気が・・・。
仕方ないですよね
男性と
会うんですから
理解しようと
思っては
いたんですけど・・
いつの間にか
自分が
身につけるものからも
持つものからも
女性らしいものを
排除するように
なってました」
母親の
女の部分を
見たくないわけか・・
それ
ちょっと
分かるよ
俺も。
そこで
少し言葉を
途切れさせた
マシロを
俺は
自分の方に
振り向かせた
マシロの
おでこに
俺のおでこを
くっつけて
暗闇に潜む
マシロの
漆黒の瞳を見つめた