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迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第12章 現実

アパートにつくと

マシロの部屋には
まだ
電気がついていなかった



俺の方が先に
到着したみたいだ



玄関の見える場所に
カラダをひそめ

俺は
神島さんの車を待った



神島さんが
部屋に入ることは
ねーと思うけど

とりあえず
外で待つことにしたんだ








来た





神島さんの車が
アパートの前で止まり

マシロが
助手席から
降りてきた



かすかに
聞こえる
2人のやり取りに
俺は耳をすませた






「マシロ」



神島さんは
玄関に向かうマシロを
呼び止め

運転席の窓まで
ちょっと来いと
ジェスチャーをした



「はい」



「いいか
明日は絶対に休めよ」



「わかりました
迷惑かけて
すみませんでした」




「気にすんな」



そう言うと
神島さんが
窓から手を伸ばし


マシロの

頬から首にかけて

手のひらをすべらせた









なにやってんだよ







「さっきから
ちょっと熱いぞ

帰ったら
熱測ってみろ
いいな?」





「・・・」





マシロは
何も言わず
うなずいて



もう一度
神島さんに礼をして


玄関まで
走っていった







神島さん




そりゃ
マシロは
熱くなるぜ(苦笑)




神島さんの車が
見えなくなって


俺は

目を閉じて

ほんのわずかな時間

自分の心の中と向き合って



それから

マシロの部屋に向かった








誰に嫉妬したんだよ


俺。

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