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迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第14章 ぷりん

睫毛までもが
濡れてしまった
マシロの

漆黒の瞳が


俺を見つめていた






そして


まるで
スローモーションのように




マシロが

ゆっくりと
目を閉じると



また


溜まっていた涙が
頬をつたい



俺の指をぬらした









しばらく

そのまま
目を閉じていたマシロが
目を開くと





マシロは

ゆっくりと

俺を見上げて




まっすぐに

俺を見つめて




涙で濡れた

俺の手に

そっと手を重ねた




そして




吸いこまれるような

マシロの

漆黒の瞳が

俺に近づき




俺が



更に

その瞳に

顔を近付けると







マシロの手は






俺の顎に

触れることなく





俺の手に

そっと触れたまま











俺の唇に




唇を重ねた












それは



ほんの

一瞬で







まるで

神聖な








誓いのようなキスだった











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