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迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第16章 3ヶ月後(最終章)

ママは

静かに
涙を流していた



俺が

無理矢理
キスをすれば



それは

浮気じゃないよな、ママ



無理矢理やられただけ

そうだろ?




そんな

馬鹿な言い訳が
頭をよぎった





「島ちゃん…


ありがと…でも…」







それは


ありがとう


うれしい




けど






ごめんね




俺には
そう聞こえた






「ママ…」




ん?

って顔で

ママが俺を見つめた






「綺麗だよ…


いつも
綺麗だけどさ


今日はまた
綺麗だな」





「や、やだ…」





「契約してもいいか?」





「契約?」





「浮気がダメなら

ママが離婚するまで
待つよ


その代わり
離婚したらすぐ

俺の好きなように
させてくれ」





「島ちゃん…」




ママの目が

また
涙をためた




「あたし…子供いるのよ…」



「問題ねぇよ」



「こんな…歳だし…」



「なんの問題もねぇ

俺だって
ユウヤとセックス
してたんだぜ?」






「問題ないわ」







「契約の


キス



してもいいか?」








「き…聞かないで…」








聞かないでと
言ったのに

ママは



ゆっくりと
目を閉じた





「ママが


欲しいよ



だから

いつまでも



待つから




いつも


あの席に座ってるから…」







ちゅっ…











おしまい。

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