切ない関係
第12章 時計。
-数日後-
「おはよー松潤」
「おはよ。熱は?」
「もう大丈夫!松潤が看病してくれたからね」
あれから、一日もしないうちに雅紀の風邪は治った。
「そう言えばね、看病してくれてる時懐かしい夢を見たよ」
「夢?」
「そう、小さい時に松潤と会った時のこと!あの貝殻…今でも持ってる?」
どこか不安そうに聞いてくる雅紀に、「当たり前だろ」と言って笑ってみせた。
すると、雅紀は嬉しそうに笑った。
まさか、あの時雅紀があの出来事の夢を見ていたなんて。
想像すると、自然に笑みがでる。
ニヤついてる俺に
「どうしたの?」
「別に」
「……?」
この時、雅紀の事が大好き、なんて思った事は恥ずかしくて絶対内緒だ。
end