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切ない関係

第13章 本当は。

少しずつ、倉石くんは話だした。


「一目惚れだよ。相葉くんは気づいてないだろうけど」


倉石くんが俺に一目惚れしたのはわかったけど、気づいてないっていうのはなんなんだろう?


「入学式の日、僕もいたんだ。相葉くん、桜の木の下で寝てたでしょ?その時、相葉くんの寝顔に一目惚れしたんだ。」


俺はその時の事をハッキリとは覚えていない。でも、誰かがいたような気がする。ハッキリ見えたわけじゃない。でも何か、白いものが風になびいていた。その事だけは何故か頭に残っていた。

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