切ない関係
第5章 ショッピングデート。
俺は今しかないと思い、話を切り出した。
「あの、さ…俺、翔くんに伝えたい事があって…。」
「何?」
「その……翔くん、いつも素直になれなくてゴメン。ただ、恥ずかしいだけ、なんだ…。」
「あの、だから……」
言葉が見つからない。
「潤、どうして泣いてるの?」
「え?」
翔くんの言葉にビックリして自分の頬を触ると涙が流れていた。
「あれっ…なんで、なんで泣いてるんだろ……。」
どうして…涙が止まらない。
「もういいよ、潤。もう十分、分かったから泣かないで?」
優しい言葉と共にふんわりと抱きしめられた。
「翔、くん…?」
「俺だって気付いてた、会う度…話す度にどんどん潤が好きになっていって…。」
「もっと潤に俺の事を好きになって、頭の中いっぱいにして欲しくて……。」
「でも、俺ばっかじゃなくて潤の気持ちも聞きたくなって…だから、潤から言ってくれるのを待ってみようと思ったんだ。」
「なのに、いっぱい悩ませて…ゴメン。本当にごめんな。」