切ない関係
第10章 歪んだ俺。
「ニノ!リーダーに謝っといて…。きっと、妬いてるから。」
雅紀の身体を離して耳を傾けた。
「本当だよ…後で大変な思いするのは俺なんだからな?」
「ちょっといい?全然話が読めないんだけど…」
「あぁ、ゴメン。ニノとリーダーは恋人なんだ。だから、今回俺とニノが恋人の振りしてたから、きっと妬いてるよ。」
「そうなんだ……だからちょっと、、、」
思い返せば、ニノと雅紀が一緒に居るときチラチラ見てたなぁ。
「いろんな人に助けられてたんだね……」
「「プルルルル…プルルルル」」
「智さんからだ…」
「……うん……うん……分かった」
電話を切ったニノが帰る支度をした。
「なんだって?」
「早く帰って来てだって。」
「いいなーラブラブで」
「まあね…じゃあ、行くね。また明日。」
「本当、ありがとう。」
「じゃあね。」
ニノと別れて二人きりになった部屋。
ソファーにもたれかかって、恋人繋ぎをして肩を寄せ合う。
言葉なんかいらない。だって互いの鼓動が聞こえるだけで考えてる事が分かる気がする。
今まで出来なかった事、何もかも二人でやって行きたい。
俺達の『未来』は始まったばかり。
end