テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第22章 約束

◎ ◎ ◎ ◎

マンションに帰った途端、小田切さんは私を強く抱き締めて、唇を重ねてきた。



「んん…。」



それは息苦しくなるくらい激しくて、さっきまでの重ねるだけの優しいキスとは、全然違った。



「はぁ…香織…。」



小田切さんも大きく、息を吐きく。



「はぁ…ん。小田切さぁ…ん。」



「志信で…いい…。」



「え…。志…信?」



微笑む瞳が、甘く揺れる



「そう…そう呼んで…。」



言うなり、また強く唇を押さえつけ、唇を割って舌が入ってきた。



「んふぅ…んっ!」



舌の付け根から持ってイカれそうなくらい、食まれる。



クチュクチゅ鳴る口の中の音が、恥ずかしさより、二人の気持ちをエスカレートさせていく感覚。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ