テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第22章 約束

「カシャカシャカシャ…。」



卵に牛乳を多目に入れて、粉チーズも入れる。



ベーコンは厚切りに、ウィンナーは油を使わずじっくりと焼く。



サラダと、飾りのミニトマトを2つずつ!



このマンションに来て、初めて作る朝食だった。



「ガチャ…。」



ドアの開く、音がした。



小田切さん起きてきたんだ。



「香織…。」



「おはよう~!今、朝食作ってるから!お腹空いたでしょ~支度してきなよ!」



自然と、満面の笑みになる。



こんなシチュエーション、幸せ過ぎる~。



「朝食…作ってくれてるの…。」



小田切さんは、首にかけたタオルを口元に当てて、言ってきた。



「うん!スクランブルエッグだけど、いいかな…。」



微笑みながら、近付いて来て



「うん…好き…。」



「そっ!良か…あっ…。」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ