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理想と偽装の向こう側

第22章 約束

勢い任せに



「じゃあ!これで!」



「えっ!もっと、ゆっくり選べばぁ~。」



驚く小田切さんに



「私は、このお姉さん信じます!」



「有り難うございまっすぅ~!」



上手いな…お姉さん!



一気に二人分、稼いだね。



小田切さんのサイズも測って、ラッピングをしてる間、ボソリと



「嘉之と、来たの…。」



ガビ~ン!



やっぱり分かったか!



「来たと言うか…偶然と言うか…事の成り行きと言いますか~。」



「ふ~ん…指輪買ったの?」



ガンッ!!



「それも、成り行きで…。」



小田切さん…こっち見ないで話してる…。 



「…ペア?」



「ううん…一方的に買われたから…それも、もう持ってないし。」



「………なら、いっか!」



急にこっちを向いて、小田切スマイルになる。



あ~バクバクしたぁ~。



何だか妙な、緊張感だったな…。

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