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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

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「ガチャガチャ…。」



小田切さんがお風呂に入ってる間に、夕飯の後片付けをしていた。



お皿の水気が切れて、拭けるモノは片していく。



今日、黎子に



「ご祝儀は奮発してあげるから、日取りが決まったら早めに教えてよね!用意しなきゃだから。」



なんて言われたけど、そんな近々な訳ないじゃん!



ご両親にも、挨拶してないのに!



『子ども欲しいなら、早く産みなさいよ!』



「子どもか…。」



星叶ちゃん、可愛かったなぁ~。



「子どもが、どうしたの?」



「うわぁぁ!」



いきなり降って涌いてきたような小田切さんの声に、驚いてしまった。



髪を拭きながら



「ははは!そんなに驚かなくても!」



笑いながら、冷蔵庫を開ける。

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