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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

想像しながら、思わず眼を細める。



眩しい…。



「そんな一族…付いて行けるかな…。」



「こらっ!腐女子!妄想は、止めときなさいよ!まだ、会ってもないのに。」



「はは!そうだね。」



好物のエビとアボカドの生春巻きを一つ取る。



「子ども欲しいなら、早く産みなさいよ!」



「ぶっ!んぐっ!」



エビを噛まずに、飲み込みそうになる。



「あっ!いや、それだって狙って出来るもんでもないでしょ!」



「まあね…でも、体力ある内がいいしね。若いに越したこたないわよ!」



「だったら、黎子も同じじゃない!」 



「状況が違うでしょ。私は、まだ結婚とか考える段階じゃないもの!」



「ふ~ん、先ずは暢くんの就活か~!」



黎子の眉毛が、片方上がる。



「香織…呪文掛けるわよ…。」



ひぃっ!
本気で、掛かりそうで思わず



「ごめんなさい!冗談です!」



条件反射で謝って、してしまったけど、黎子が心から祝福してくれてる気持ちは嬉しく思った。

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