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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

「ハハハ…アリガトウゴザイマス…。」



ロボット口調で、チラリと二人を見る。



黎子は、何もなかったように紅茶を飲み、暢くんは両手で顔を覆ってるが、綺麗な指の隙間から、しっかりこちらを覗いてる。



はぁ~。
とにかく暢くんには、後で説明しなきゃだな。



私の心中を知ってか知らずか、小田切さんは



「マジ、美味い!」



ケーキを堪能してるのだった。



◎ ◎ ◎ ◎


「じゃあ、二人を途中まで送ってきます。」
「お邪魔しました。」
「ご馳走様でした!」



挨拶する二人に小田切さんは、すっかりフレンドリー。



「こちらこそ!凄い楽しかったから、また来てね!」



「はい!有り難うございます。」



暢くん、小田切スマイルにヤられてるね!



思わずクスリと笑いそうになったが、黎子の手前、堪えた。

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