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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

「結構、好きです…こうゆう過ごし方…。」



「ん?」



「こんな、何の気なしにテレビみたり、料理作りあったり、勢いたけで飲んだり…。」



「ははっ!確かに昨日は飲み過ぎちゃったね。」



今さら格好つけてもしょうがない…次々と言葉が走り出した。



「嘉之とは…全然、こんなこと出来なかった…。」



「…彼?」



「はい…。会うだけで、いっぱいいっぱい。ただ嘉之の話し聞いて…機嫌とって…。ははは…何だったんだろう~。」



笑えてきた…。



嘉之と出会って過ごした六年間。
ただ嘉之を励まし続けて、背中押してるだけだった。



「向き合うなんて…してなかった…。」




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