テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

時間がもったいない様で、貴重な一時…。



凄い穏やかだ。



こうゆう過ごし方も嫌じゃない。



嘉之とは、望んでも絶対に出来なかったし、この先も起こり得ないことだっただろう。



そんな体験を全部、小田切さんがこの1ヶ月で叶えてくれた。 



このままでいったら、嘉之と過ごした六年間の内の数日なんて、あっという間に塗り替えられる。



小田切さんと、過ごす日々の方が、比重が増してくる…。



私の心もそうなっていってしまうんじゃなかろうか…。



でも私たちの関係は、『傷の舐め合い』でしか、成り立ってない。



それ以上、それ以下でもない。



お互いの傷が癒されたら、どうなるんだろう…。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ