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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

小田切さんに、抱き締められた感覚を思い出すと、それだけで安心感に包まれる。



口元が、自然と綻ぶ…。



こんな気持ち…久々だな…。



さぁ!オムシチュー目指して帰るぞぉ~!



「チーン!」



長かったエレベーターが、フロント階に着いた。



結構早めに、帰れそうだな…。



ゆっくりと、ホテルの出入り口に向かい歩き出した。



「…お…り…。」



ん?何か今、聞こえたような…気のせいかな?



けど、次の瞬間気のせいでは、なくなった。



「香織っ!」



私の名前…。



この声…。



全身が、硬直した。 



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