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理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

「渡辺さん!心広いね!また来てね!」



「は、はい!もちろんです!!」



初対面で、失敗したぁ~!



安岡さんの誘いに、助かった気持ちになりつつ、須永さんを見ると、黙って私を見ていた。



ガン見されてる…。



や、やばい!
やっぱり、さっきのが気にくわなったのかも!



「これ…シエロも含めて、後これとかどうかな?」



須永さんはぶっきら棒に、私に数枚差し出した。



今、展示してる作品もあれば、無いのもある。



それと、デザインとか色合いとか考えて、チョイスしてくれてるのが分かった。



なんだろう…この人、結構優しいのかも…。



「…ありがとうございます…。嬉しいです。こうゆうの凄い好きです…。」



正直な感想だった。




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