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理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

「あ、あの!嘉之さん!まだ明るいし駅まで行けば大丈夫なんで、みんなのところに戻って下さい。」



私は嘉之にやっとこ追い付いて必死に言った。



「渡辺さん、ちょっと散歩しよ!」



「えっ!」



この展開は、なんなんだ!!



悩んでいるうちに、嘉之は歩きを速めていく。



あ~!俺様に、着いていくしかないか!



◎ ◎ ◎ ◎

大人しく着いていくと、川沿いに出た。



お酒で火照った身体には、気持ちいい涼しさだった。



私の前を黙って歩く嘉之。



どこまで行くんだろう?



三次会は、大丈夫なのかな?



この沈黙と状況の不安にかられて、私は口を開いた。



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