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理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

嘉之は私の顔を両手で挟み、顔の向きを変えたり、深いキスが続く。



しばらくして、少し顔を離され



「…何か、凄ぇ緊張してる?」



「す、するよ!私、そんな経験値ないもん!」



「ぷっ…。」



笑われた…あんたと違って、遊んでないもん!



安永さんから聞いたんだから…



『アイツ、めちゃイケメンじゃないけどさぁ、何か女の子寄ってきちゃって~、専門時代とか結構遊んでた時期もあったんだよね。』
って!…最近は遊んでないみたいだけどさ…場数が違うよ。



「立って。」
「ん?」



言われて立ち上がると、抱き締められた。



「きゃっ!」
「くっ驚いてるし、座って…。」



窓際のパイプベッドに、腰掛けるように座らされた。



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