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理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

ギシ…とベッドが軋む音がして、ドキッとしてると、嘉之の腕が私の肩と腰に回され、しっかり抱き寄せられた。



「よ…し…。」



また、唇が重なり、舌が入ってきた。
長い長いキスに、蕩けそうになる。



「んっ…はふっ…。」



自然と声を発してしまう。嘉之は、私の服を手慣れた感じで脱がし始めた。



「えっ…。」



この展開は、もしや…?



「香織…力抜いて…。」



「ぬ、抜いてって!?」
「ぷ…。」



また、笑った!
私の気持ち知ってるのか!



そんなこと考えてる内に、嘉之の舌先が首筋を伝い、片手が下着の上から胸にいった…。



「あっ…。」



下着はズラされ、胸が少し露になり、凄い恥ずかしい。
「や…。」



「大丈夫…綺麗だよ…。」



顔から火が出そうだ。



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