テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

『だから嘉之のこと、これからも宜しく頼むね!渡辺さんが居なくなったら、多分アイツ死んじゃうからさ。』



「えぇ!大袈裟な!私、そんな大層な人間じゃないですよ!」



『はははっ!そうゆうところ、渡辺さんのいいところだよね。』



「そうですか?」



よく分からなく、なってきたよ…。



『渡辺さん、嘉之の受賞した作品の名前、覚えてる?』



「はい、確か…。」



《Il mio profumo》



『意味とか調べ?』



「はい、一応は…。」



『そっか~また、色んな角度から調べてみてよ!ヒントだからね~!』



「分かりました…色々ありがとうございます。」



『俺は二人を応援するよ!』



そう言って安岡さんの電話は切れた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ