テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第4章 同棲スタート

「俺、今日帰り遅いから外で食べてくる。戸締まり宜しくね。」



「はい……。」



「体調、大丈夫なら荷物少し持って来たら。」



「はい…。」



「あと、これ携帯番号とアドレス。登録しといてね。」



「はい。」



「じゃあ、行って来ま~す!」



小田切さんは、極上の笑顔を向けていた。



「行ってらっしゃい。」



思わずつられて笑顔で答えてしまう。 



再度ニッコリ笑って、小田切さんは出勤して行った。



………。



「とりあえず…会社に休暇の連絡を…。」



携帯、携帯…バックは~と、ベッドの近くに置かれている。



ふと、渡されたメモを見る。そこに書かれた番号とアドレスは、確実に小田切さんのものである。 



「…やっぱり…夢じゃなかったか…。」



ポスンっ!と、ベッドに私は倒れ込んだ。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ