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理想と偽装の向こう側

第11章 亀裂

翌日は、やはり休暇をもらい、翌々日は出社した。 



家の中で1日ゴロゴロしてしまい、夕方頃から嘉之のメールを読み出した。



最初は、やっぱりキレてたけど、後半は落ち着いてきた内容で、私の体調も気遣ってくれていた。



最後の方に
『チュッパ大量だな(笑)ダリ懐かしいな。』



とのメールが来ていた。



覚えては、いたんだね…。



デスクに着くと樋口さんが心配そうに声掛けてきた。



「なべちゃん、大丈夫?最近顔色悪かったからさ~いよいよ倒れたかと思ったよ!」



「はは…ごめ~ん!ありがとうね!今日、挽回するからさ。」



「無理しないでね!」



ちょっと和みながら井関さんに挨拶した。



「昨日は、急遽お休み頂いて、すみませんでした。」



「いいのよ。プロジェクト始まって休み返上で走り回ってたんだから、今は急ぐものもないし、しっかり休んでいいからね!」



「はい…ありがとうございます。」



私は小さく微笑んだ。
本当に、みんな優しい。



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